2017年03月29日

『図書館の魔女 烏の伝言』最高の時間!

ネットの書評を見ると『図書館の魔女』に対して、

ボーイミーツガール的小説といったものがあった。

多少反論はあるが、否定もできない。

その後どうなるか知りたくて読んだのが『烏の伝言』。凄いの一言


前作『図書館の魔女』が描く、国を納める人々の三国の争いとは全く違う世界。

前作で一ノ谷、アルディッシュ、ニザマの三国の争いの結末に、

実際に影響を受けた人々の逃避行を描いた作品。

近衛兵たち、荷を運ぶ剛力たち、道案内の鼠たちプラス姫御前が

よく分からん廓(くるわ)から逃げる、また逃げる。

前作も面白かったけど、超がつくほどリアル!


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650頁の大作だけど、月曜の出張から読み始め、ホテルで読んで、

飛行機で読んで、新幹線で降り遅れそうになるほど読みまくって、

三日目で読み終わり。とても残念!

前作のように伏線があちこちに効いていて最高で、もっと読みたい!

近衛、剛力、鼠、悪の遣手まで、それぞれに矜持があって素敵!

弁えと書いて(わきまえ)が大事なキーワード。


こんなに頁をめくるのが幸せだったのは久々。

読み進めるうちに、剛力のワカン、エゴン、近衛のツォユ、カロイ、

鼠のファンたちが考えていることが手に取るように分かってくる。

本当にのめり込んだ三日間だった。北欧の『ミレニアム』以来の傑作。

ハリーポッターも面白いけど、目じゃない。

なんで直木賞じゃないのか?読み手が少なかったから?


こんな面白い小説なのに、どこにも売っていないって何故?

読みたくて、図書館で借りてしまった。

定価2700円なのに、何故かamazonで中古15,000円って何故?


posted by リンケン at 23:32| Comment(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月26日

図書館の魔女 久々のあたり!

実験工事のまとめもほぼ終わり、ほっとしたところ、本が読めるようになった。

読めるようになるという言い方もなんだけど、忙しい時は本を

手に取っても頭に入らない日々が続いた。


そんな中で久々に本屋で見つけたのが、高田大介の『図書館の魔女』。

第45回メフィスト賞受賞作。帯ではいろいろな人が絶賛している。

まぁ読んでみるかと、1巻を買って読み始めると、これが大変面白い。

一気に4巻までほぼ1週間で完読した。


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映画化されるだろうけど、マツリカを誰が演じるのか?

遠い昔のどこかの国にすむ高い塔の魔女が、周辺の国の争いを鋭い英知で

解決していくお話なのだけど、登場人物のそれぞれに癖があって

伏線も効いていて、よくできたお話だった。

ハリーポッターに一番近いかな?

ちょっと漫画チックかもしれないけど、58歳一気読みだった。


特に揚水機や灌漑などを使った土木工事の話なんかを読むと、

これを書いた人は、博学なんだなぁって感心してしまう。

文庫本四冊で4千円近い出費なのだけど、次作の『鳥の伝言』は

5千円超え!えぇ〜どうしようと思っていたら、

なんと市の図書館で貸し出し可能だった。

それはそれで、作家に申し訳ない気もしている。
posted by リンケン at 09:07| Comment(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月29日

カズオ・イシグロ『私を離さないで』

ある雑誌で、大好きな桐野夏生先生が、

『私を離さないで』が大好きで何度も読み返したとあった

そんなに面白いのなら、と手に取った。

小学校くらいの学園もので、ふ〜んと読み進むと、

子どのたちの話ばかりで親は出てこない。全寮制か?

と思いつつ、読み進むと奇妙な子供たちの日常が

だんだん姿を見せて、現れた異様な世界に愕然。


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2005年の小説で当然、図書館にあった


英国の文学賞『ブッカー賞』を獲った作家らしいけど

はずかしながら、カズオ・イシグロを読んだのは初めて。

ネットでは村上春樹と比べられているが、どちらも凄い想像力。

二つ月がある『1983』の世界も面白かったけど、

リアルで残忍なへールシャム施設の世界にも、のめり込んでしまう。

最後に明らかになる『展覧会』の意味には愕然とした。


私たちの日々の会話も、ほとんど意識しないものの、

『怒ってそう』とか『それは嘘』とか細かい感情の流れがある。

この作品では、人との会話のなかでの、わずかな表情や仕草、

小さな嘘が混じることに凄く敏感に描写されていて、新鮮だった。


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観たい!2時間で収まるのかが疑問

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原作は人間の定義のような気がするけど...


小説が凄く良かったので、この作品なら、映画でもドラマにもなるよな。

って思っていたら、もうすでに、映画も日本のドラマにもなっていた。

映画の方は『ドライヴ』に出ていたかわいらしい女優さんが主人公。

TBSのドラマでは綾瀬はるかが主人公だった。

CSで観たけど、ただの暗い恋愛ドラマになっていて、残念。

posted by リンケン at 08:36| Comment(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする